みるくとはちみつの予定調和: 続・自炊とか呼ばれてる本の電子化

2010-12-26

続・自炊とか呼ばれてる本の電子化

※2014/01/08に「続続・自炊とか呼ばれている本の電子化」をエントリしました。

 前回エントリした『自炊とか呼ばれている本の電子化』の時と大きく状況が変わったので、エントリをし直してみます。(まぁ実は9月には変わってたんだけどね)

何が大きく変わったかというと、ScanSnapと裁断機を導入しました。いろいろと悩みましたが、電子化を真剣にやっていくにはこの二つはどうしても避けられません。いまのところ他の方法だと手間と時間がかかり過ぎます。

現在使用している機材とソフトウエア

機材を適当に解説。
・MacOSXの最新版。
・ScanSnap S1500はMac用のMではなく普通にWindows用買いました。すでにAcrobat 9 Proを持っている為、できるだけ予算を削減。
・ペーパーカッターは安いから。長所も短所もAmazonのレビュー通り。購入直後は工業用の油の臭いで部屋に置いておくのをためらったぐらい。綺麗にふき取らないと裁断した本が油だらけになる。ただ、それを乗り越えればバンバン裁断できるのでPK-513よりかはコストパフォーマンスは高いとおもわれ。約3ヶ月使用したが、元は取れたと思う。
・プレビュー.appはMacOSXに付いてくるアプリ。軽くて高機能。無くてもいいのだが、取り込んだブックカバーなどの長物の回転と、再圧縮に使ってる。Acrobatでも可能。
・Adobe Acrobat 9 ProはCS4のやつ。スキャンしたファイルの結合にしか使っていない。
・Shupapanはリネームソフト。高機能でフリーソフト。みんなこれを使えばいい。


次に手順の紹介をしますが、おおまかな流れは前回とあまり変わりません。今回は一般的な漫画本をスキャンする方法を描いてみます。(くどい用だが前回とあまり変わりません)

 おおまかな手順
  • カバーを外して裁断機で裁断
  • カバー、カラーページ、モノクロページとScanSnapでスキャン
  • スキャンファイルのリネームと保存用に圧縮
  • PDFファイルの結合
  • 結合ファイルの圧縮


【カバーを外して裁断機で裁断】
その前に、古本屋などで買ってきた本は値札を剥がします。値札が綺麗に剥がれる親切な古本屋さんならいいですが、粘着部分が残った場合はそれを取り除きます。ScanSnap内の読み取り部分に貼り付くとあとあと面倒なことになるので。
自分の場合は、アルコール入りのウエットティッシュと消しゴムを使ってます。爪で値札を剥がした後残った粘着部分は消しゴムをかけます。それでもとれなかったらアルコール入りのウエットティッシュで擦ってから再度消しゴムをかけます。後は取れるまで繰り返しです。

裁断は慣れです。念のため書いておきますが、初めての場合は練習したほうがいいですよ。簡単に曲がったりしますから。あとあきらめも大事です。諦められない本は裁断するなってことですよ。
出来るだけ背表紙の糊部分はカットしたほうが作業が楽に進められます。ScanSnapは内部で熱を持つので読み取り部分に糊がついたりして、メンテナンスが大変になります。だからといって切りすぎると漫画も切られるので困ったものです。

裁断後は再断面のチェックを。くっついたままのページなどがあるとスキャニング中にジャムります。お金を数えるときのように紙をくねらせて確認しましょう。


【カバー、カラーページ、モノクロページとScanSnapでスキャン】
ScanSnapの設定は「スーパーファイン」「カラー/グレー/白黒」「両面読み取り」です。原稿サイズは自動検出。ファイル形式はPDF、検索なし。圧縮率は「1」(圧縮弱い/ファイルサイズ大きい)です。

カラーモードに関しては、自動がうまく動いてくれなかったのでスキャンする媒体に合わせて変更しています。たとえば 「カラー」>カラーページ、「グレー」>漫画本編、「白黒」>小説 などです。
漫画本編をグレーにするのは好みだと思いますが、iPadでの閲覧だとこっちのほうが自分としては好ましかったので。小説の白黒は他のブログでのAcrobatによる文字認識の精度評価をみて。いまのところ、小説本編を検索するつもりもないのでつかってませんが、後の事を考えてモノクロにしています。

カバーは長尺読み取りします。長尺の読み取り方法はヘルプを読んでください。(スキャンボタン長押しです)
最近気がついたことですが、カバーは折り目がついていて綺麗に読み取りが出来ないのですが、表を見えるように手前側(ScanSnapで言うところの裏面)でスキャンするようにすると、いくぶんマシになります。


【スキャンファイルのリネームと保存用に圧縮】
ScanSnapで取り込んだファイルは日付と時間でファイルを生成してくれます。これをShupapanを用いてリネームします。(Shupapanの使い方はShupapanのヘルプ読んでください)
ファイル名の付け方はお好みでしょうが、自分の場合は
・(マンガ名)表紙.pdf
・(マンガ名)_001(001から始まる3桁の連番).pdf
としています。表紙とはカバーの事です。空白ページはスキャン後破棄の設定になっているので、リネーム後はマンガ本編と連番は合いません。気に入らない人はがんばって合わせてみてください。

MacOSXのアプリ「プレビュー.app」にてカバーの画像を開き、正しい向きに回転させて保存。これは後々Acrobatでも可能ですが、アプリケーションの軽さから「プレビュー.app」を使用しています。

スキャンした前ファイルを選択してOSの標準機能でZIPに圧縮。圧縮したファイルはバックアップとしてNASに転送。


【PDFファイルの結合】
前回と同じようにAcrobatを使用して結合しています。ファイルメニューから「ファイルを単一のPDFに結合…」を選択して結合を開始します。
結合が終了したらファイルを保存してAcrobatは終了です。
前回のエントリにあったトリミングは、ScanSnapで自動サイズになってるので不必要。回転は「プレビュー.app」ですでにやっているので不必要。結合も「プレビュー.app」で出来るんでしょうけど、自分はAcrobatを使用しています。


【結合ファイルの圧縮】
これに関しては、前回のエントリのまんまです。いまでもこの二つの設定を使い分けています。


以上で、現在の電子化の流れは終了になります。使う機材が同じなら、みんなこの流れになっているようです。
マンガや小説を買ったら、低価格で電子本も販売してくれるとかだとうれしいのですが、PDFを暗号化されても面倒だったりするのでこのままでもいいかなーと思ったりしてます。

※ScanSnapのメンテナンス
メンテナンスといっていいのかわかりませんが、以下の事をおこなっています。

・1冊終了するごとにエアダスターにて内部のゴミを飛ばす
・読み取り面に付いた糊は1.OAクリーナー(ウエットティッシュタイプ)で拭く。2.1の後、眼鏡拭きで読み取り面を綺麗に仕上げる

何度か糊の話をしましたが、読み取り面に糊がつくと本当にやっかいです。スキャン時に線は入るわ、クリーニング時ScanSnap内は熱いわ、糊は剥がれないわでイライラします。
OAクリーナーより眼鏡拭きの方が必需です。OAクリーナーはアルコール入りのウエットティッシュで代替可能です。
頑固すぎる糊は消しゴムをかけてから、エアダスターで吹いて、OAクリーナー、眼鏡拭きの順番で。

それではみなさん、よい電子化ライフを!!!

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